学びの広場 第1回 公民館生涯学習

12月11日(土)新山小学校体育館で「学びの広場 第1回 公民館生涯学習」がありました。これは、今年度新山公民館が人権推進の当番館になっていることもあり、初めての試みでした。当初は9月18日に予定しておりましたが、まん延防止措置のため延期し、この度無事に開催することができました。コロナ禍で講演会を中止しているところが多い中ですが、ぜひ、このお二方のお話をこの機会にたくさんの地域の方に聞いていただきたいという館長の思いで、感染対策を十分に行い開催することになりました。講師のお二人には大変お忙しい中、快くお引き受けいただきありがとうございました。

 

まず、1校時の原 直秀 新山小学校校長先生の「ミライの学校のはじまり」についての講演です。

原校長先生は、令和2年4月に新山小学校に着任されて2年目です。それまでは、19年間早島中学校(理科教諭)、早島小学校、早島町教育委員会指導主事、学校教育課長を歴任され吉備中央町立大和小学校(教頭)から来られました。積極的に先進的で子どもたちの主体性を伸ばす教育に取り組まれています。新しい学びが急激に進んでるその概要についてスクリーンに映して分かりやすく説明してくださいました。今回のオリンピックのことにも触れ、確かにスケートボードなど新しい競技が増えたり、不適切発言で役員が問題になったり、新しい時代になっていることを感じました。学校も私の小学生の頃だけでなく、もう私の息子娘の時代からも変わってきていることを感じました。代表的なものでは、GIGAスクール構想(文部科学省の取り組み)で生徒一人に一台のコンピューターを渡されています。そのことは知っていたのですが具体的に朝の会や帰りの会に自分の気分を天気マークで表したり、授業や、家庭学習でも頻繁に使っていてタイピングの練習もしており小学生でブラインドタッチができるようになっていると聞いてびっくりでした。また、プログラミングが小学生でできるなんてびっくりです。私も高校で学びましたが、フローチャートを書いたりわけが分からなかったのですが💦実際に簡単な、暗くなったら光がつくというような機械を作っていて、これから先どんな子どもたちが育っていくのだろうとワクワクしました。また、新山小独自の子どもたちが自分たちで考えて行動していく教育にも取り組まれていて、色々なことに前向きに考える子どもたちが育っていることを感じました。

 

2校時は、山本憲郎笠岡市遺族連合会副会長、笠岡公民館館長の「戦後75年の思い・私とふるさと」についての講演です。山本先生(私は山本館長と呼ぶのですが新山も山本館長でややこしいので、今回は山本先生と呼びます。)は、館長をされる前は高校の先生をされていました。今回講演を依頼するきっかけになったのが、今年4月に遺族会で本を刊行され、公民館にも届けられたことからでした。遺族会の慰霊地を訪問する長年の活動や、会員のお一人お一人の体験談が載っており、山本先生の体験談も載っていました。それを読んで館長も私もとても心を揺さぶられました。館長は山本先生が戦争遺児だということをご存じでしたが、私は知らず、いつも笑顔で穏やかに話しかけてくださる山本先生の幼少期にそんな辛い経験があったことを初めて知りました。このことがきっかけで、ぜひ人権講演会を開いて山本先生にお話をしてもらおうということになりました。戦後75年、戦争の悲惨さを実際に体験して伝えていく人は少なくなっています。本などで読むより、やはり実際に目の前で話を聞くと戦争は昔の話と思いがちですが、現実味がわきます。実際に戦争でお父さんを亡くされ、お母さんと引き離され、両親だと思っていた人がおじさんとおばさんだったと物心ついた時に知らされ、実家に戻り、両親の居ない子として辛い生活をしてきたお話を聞いて、戦争で直接亡くなった人も無惨ですが、残された子どもたちや奥さんたちにも長く辛い思いを背負って生きていかないといけない

戦後はまだ続いているということを感じます。私も子どもを持っているので、自分のかわいいまだ小さい赤子を手放さないといけないお母さんの気持ちになり、涙が出ました。その後のことが確か本には書いてなかったので、高校に入るときに実のお母さんの籍に入っていることを知り、お母さんが生きていると知ったときはうれしかっただろうなとまた、自分が結婚した時に奥さんからお母さんに会っておいでと背中を押されて会ったこと、駅で一目見てお互いすぐに分かったことなどお話しくださり感動しました。お母さんんも会えてうれしかったと思います。しかし、戦争が無ければ山本先生は、両親と幸せに、妹と弟もいたかもしれない暮らしをしていたはずです。本当に貴重なお話をしてくださりありがとうございました。戦争の悲惨さを私たちもきちんと伝えていかなければと改めて感じる時間となりました。

 

そして、新賀駐在所の大倉弘稔巡査長より防犯についての啓発をしていただきました。ここ最近で新山地区に泥棒被害が数件発生しています。年末の現金を手元に置いている時期を見計らって奴らは出没するそうです。皆さん家の鍵は必ずかけましょう。鍵がかかっているだけで大半が入られないそうです。また、いらないものを引き取りますという押しかけ被害も多いそうです。しつこく何か出すまで帰らないそうなのではっきりと断るようお気をつけください。

 

講演会には、40人の参加がありました。寒い中をお越しいただきありがとうございました。

先生方も講演のために時間をさいてご準備くださり本当にありがとうございました。

司会を急に引き受け、苦手な人前でしゃべるという難関に取り組み、写真も撮り忘れ、不手際もあったと思いますがこれからも、小学生を見習い努力していきたいと思いますので暖かく見守っていただけたらと思います。m(__)m